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Delphi6 で Apollo を構築する

この文書は Delphi6 で Apollo を構築する方法を示したものです。
構築には Apollo のソースが必要です。

Delphi6 をどこにインストールしたかな?

まず Delphi6 をどこにインストールしたか確認します。
普通にインストールすると C:\Program Files\Borland\Delphi6 になるようです。
ここでは D:\borland\delphi6 にインストールしたとします。

設定ファイルを書き換える

tmp/5to6.rb を使って *.cfg, *.dof を書き換えます。
Delphi5 環境の Apollo を残すこともできます。
Delphi5 と併用している場合は既存の apollo フォルダとは別に用意するのが望ましいでしょう。ここでは Delphi6 用に D:\apollo を作ることにします。

  1. D:\apolloap-623.zip を展開します。
  2. tmp/5to6_opt.rb を編集します。
    APOLLO_6_DIR
    Delphi6 用 apollo フォルダ
    DELPHI_6_DIR
    Delphi6 フォルダ
    APOLLO_6_DIR = 'D:\apollo'
    DELPHI_6_DIR = 'D:\borland\delphi6'
    
  3. tmp/5to6.rb を実行します。
    5to6.rb は引数に Delphi6 の Edition (Personal/Professional/Enterprise) を指定することで適切な実行時パッケージを選択できるようになっています。
    per
    Personal
    pro
    Professional
    ent
    Enterprise
    省略すると ent になります。
    例えば Personal 環境では次のようにします。
    D:\apollo>bin\ruby -Itmp tmp/5to6.rb per
    

Apollo を構築する

  1. ProjectApollo.bpg を Delphi6 で開きます。
  2. メニューから[プロジェクト]-[すべてのプロジェクトを再構築]を選択します。
これら以外は VCL 由来のライブラリですから、対応する Edition であれば構築できます。構築できないライブラリはプロジェクトから削除してしまってもかまいません。

これで VCL6 対応の phi.dll を作ることができました。お疲れ様。

APL (Apollo Library) をインストールする

APL (Apollo Library) は Delphi コンポーネントパッケージで、Delphi から Ruby を呼び出す機能を持ちます。これを使うと、TStrings オブジェクトを介して Ruby script を利用できるようになります。手軽に扱えます。
APL は ProjectApollo.bpg には含まれていませんから別途インストール手続きが必要になります。とはいっても Delphi のパッケージなので導入は簡単です。

  1. APL をインストールするためにはあらかじめ mswin32-ruby16.dll にパスを通しておく必要があります。
    パスの通し方は環境によって異なりますが Windows 95, 95, ME あたりなら C:\autoexec.bat を編集します。
    SET PATH=
    
    で始まる行に
    ;C:\APOLLO\BIN
    
    を追加します。

  2. src/Delphi/Lib/APL.dpk を Delphi6 で開きます。
  3. このパッケージは古い形式で記述されています。新しい形式に変換してもよろしいですか?
    [はい] をクリック
  4. 変換完了。
    [OK] をクリック
  5. パッケージ APL.dpk
    [インストール] をクリック
  6. パッケージ d:\borland\delphi6\Projects\Bpl\APL.bpl がインストールされました。
    以下のコンポーネントが追加されました : Apollo.TApollo
    [OK] をクリック
これでインストールされ、 Delphi のコンポーネントタブ [Samples] に TApollo のアイコンができます。あとはこれをフォームに置けば ok です。

[Samples] に TApollo が作られていないんだけど
すでにほかの実行時パッケージで Apollo.pas が使われていると、そのようになることがあります。
  • $(Delphi5)\Lib\dclusr50.dpk
  • $(Delphi6)\Lib\dclusr.dpk
この辺を調べてみてください。

APL を削除する

APL を削除したい時には次のようにします。

  1. メニューから [コンポーネント]-[パッケージのインストール] を選択
    Apollo Library を選択して [削除] をクリック
    [OK] をクリック
  2. 設計時パッケージの一覧から 'd:\borland\delphi6\Projects\Bpl\APL.bpl' を削除してよろしいですか?
    [はい] をクリック
author: Kazuhiro Yoshida
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